
この記事を書いているのはこんな人です!
はじめは暇潰しに始めたネットゲームが次第に現実からの逃避行動になり、 依存が進む中で上達して周囲から褒められて心地よい居場所となり、徐々にプレイ時間と課金額が増加。3年目に国内大会で優勝したことでさらにネット世界にのめり込んでしまい合計5年間をインターネット/ゲームに費やしました。最終的に医療施設で依存治療を受けたことをきっかけに心身ボロボロの状態から1年かけて依存を克服することに成功しました。 現在は資格を取得してマッサージ師として働いています。 この過程で学んだ知識と経験を使って、現在進行形で依存に苦しむ人や予備軍を少しでも減らしたいと想い、私のリアルな体験談と依存を克服する為に必要なことをブログで発信しています!

今回はいかにネットゲームが人の欲求を刺激して深みにハマらせるかについてフォーカスしていきます

一度ハマったら抜け出せないわけじゃないが、深みにハマる前に予防策を打ちたいのじゃ
この記事を読んで分かること
✔️なぜインターネット/ゲームに人はハマりやすいのか
✔️特にハマりやすいネットゲームにはどんな種類があるのか
✔️人間には基本的欲求がある
✔️実際にネットゲームにハマる人は何を求めて何を得ているのか
それでは早速みていきましょう!
インターネット/ゲームは人をハマらせて抜け出させない?
心地良さや満足感を与えてくれる行為、つまり報酬が生じる行為は、どのような行為であれ全て依存症になる危険性を持つと考えられています。
しかし、その報酬が生じる行為をする機会がない場合や、機会があっても報酬が手に入らない場合は依存症に発展することはありません。
行為の依存が依存症に発展するためには、行為の機会をカンタンにゲットできて、かつ報酬を得る経験を何度もすることによって発展します。
オンラインゲームやネットの場合は、24時間いつでもアクセスできる環境を作りやすいので、これらの条件を満たしやすいのです。

依存症になりやすいゲームは?
ゲームといっても沢山の種類があります。
大きく分けて、オフラインゲームとオンラインゲーム。
私が取り扱っているインターネット/ゲーム依存ではオンラインゲームのことを指しています。
結論から言うと、圧倒的にオンラインゲームの方が人は依存症になりやすいです。
オフラインゲームに比べてオンラインゲームの方が依存性がより強いということが明らかになっています。
ある研究によると、オフラインゲームと比較して不特定多数のプレイヤーが参加するオンラインゲームをする子どもでは、依存症になるリスクが2.5倍も増えるという結果が出ています。

それでは、オンラインゲームにはどのような種類があるかみていきましょう!
FPS

FPSはファーストパーソン・シューター(First Person Shooter)の略です。
主人公と同じ視点で操作するスタイルの3Dアクションシューティングの総称で
基本的に画面に表示されるのは主人公の体の一部(腕など)か武器のみ。
主人公と視界を共有する一体感、没入感が魅力と言えます。
プレイヤーは戦闘者の視点になり、敵を倒し続けるゲーム。画面には視界に捉えられるものだけが映し出され、戦闘者自身の姿や背後は見えません。
そのため、どこから敵が襲ってくるか分からず、プレイヤーはスリリングな状況に置かれます。
このタイプのゲームで有名なものは「ドゥーム」「コールオブデューティ」「バトルフィールド」「ヘイロー」
FPSの魅力は、やはり一人称視点による所が大きいでしょう。
プレイヤーの視界を通して、戦場へと降り立つ没入感。視界が狭いからこそ神経を研ぎ澄ませるプレイ感覚は、TPSのそれを上回ります。まさに”一人の兵士”になった気分で遊べるのです。
RTS

RTSとは「リアルタイムストラテジー(Real-time Strategy)」の略で、将棋やチェスのようにターン戦で進行するシミュレーションゲームをリアルタイムで進行するように進化させたゲームを指します。
もう少し詳しく説明すると、俯瞰視点で複数の兵士を自由に行動させながら、敵拠点の破壊などを目指すゲームのことです。
一般的なシミュレーションゲームのようにターン制で駒を動かすのではなく、プレイヤーは複数の駒を操作するので、戦況がリアルタイムに刻々と変わります。
そのため、他のゲームジャンルには見られないような、とっさの判断力からくる対戦相手同士の駆け引きや攻防、複数の駒を緻密に動かすだけの細かなテクニックを楽しめるのが特徴です。
また、ゲーム内でやることが多いため、プレイ時間が比較的長くなるというのもRTSの特徴の1つです。
eスポーツにおいて、「RTS」はFPSよりも早く盛り上がりを見せた先駆者とも言えるジャンルで、これまで数多くの大会が開かれてきました。
主要なRTSゲームタイトルはこちらです
- StarCraft II(スタークラフト2)
- WarCraft III(ウォークラフト3)
- Age of Empires(エイジ・オブ・ヴァンパイア)」シリーズ
- World in Conflict(ワールド・イン・コンフリクト)
MMO RPG
MMOとはMassively Multiplayer Online(マッシヴリー・マルチプレイヤー・オンライン)の頭文字を取ったものになります。
そのまま日本語にすると「多人数同時参加型オンライン」
これにRPGなどの単語がくっつくことで正確にゲームのジャンルを指す単語になり、MMORPGだとMassively Multiplayer Online Role-Playing Gameと言います。
MMOの特徴は「多人数同時参加」の言葉が示すように自分以外の複数のプレイヤーがゲームに参加していること、です。
ゆえにゲーム内で他のプレイヤーとコミュニケーションを取る事ができます。
ゲーム内にはたいていチャット機能が設置されているので、離れた場所にいる友人とはなしたり、ゲーム内で出会ったプレイヤーと会話やときには対戦ができたりします。
MMORPGの場合は、こういったコミュニケーションの重要性が非常に高いのが大きな魅力になっているのです。
作品数は多岐に渡り、ジャンルだけでも下のように数えきれない量のMMO RPGがゲーム開発会社から発信されています。

MMO RPGには、ゲームが持ちうるあらゆる要素が盛り込まれています
特定のシナリオのもとで、自らを表現するアバター(分身)を介してロールプレイを行う要素、シューティングゲームやファイティングゲームのようなスリリングかつスキルと反応速度を競う要素
与えられた条件のもと、戦略を練ってミッションを遂行するシミュレーションゲーム・ストラテジーゲーム要素、キャラクターを育て上げレベルアップして、より高度なチャレンジを乗り越えていく成長物語としての要素
チームのメンバーとコミュニケーションをとりながら、協力してモンスターを倒したり、協同作戦をおこなうソーシャルゲームとしての要素

これだけ人に魅力を感じさせる要素を持つゲームですが、恐ろしいことに
それら全ての要素が数週間という短いスパンで、常にアップデートされていきます。
アップデートによって、新たな刺激やインセンティブが与えられ続ける仕組みです。
つまり、飽きがまったくこない仕組みになっています。
なぜ、こどもだけでなく大人までもが寝る間を惜しんで夢中になるか少しお分かりいただけましたか?

メジャーなゲームの場合は、毎週のようにイベントやアップデートをしてユーザーを常に楽しませて飽きさせないようにしていますね。ゲーム会社は利益を上げたいので必然的な行動ですが、ユーザーはそれによってガッチリと頭と心を掴まれて依存してしまうのです。

オンラインゲームの基本構造とは
現代のオンラインゲームは昔と比べて遥かに進化している。
勇者をレベルアップさせて魔王を倒す、これだけなら依存者なんて1人も出てきません
従来のRPG要素に加えて、オンラインで参加者同士の対戦をおこなえる、これが大きく変化した要素です。
PVPと言って(player vs player)敵陣営の参加者と遭遇すると、実践と同じように予測のつかない偶発的な戦闘が次々と起こっていきます
参加者は単独でもプレイできますが、チームプレイが必要なクエストもあり、必然的にMMORPGの醍醐味へと引きずり込まれていきます
同じチームの仲間同士がまさに戦友のような連帯感を育み、仲間の一員であることに誇りを感じたり、自分の居場所を見出したり、周囲から活躍が認められることに自らの存在価値を味わう人も多いのです。

家族・学校・職場で居場所が見出せない人が、ネットゲームにハマる理由はまさにここにあるのじゃ。
人間の基本的欲求
このようにオンラインのネットゲームには多くの人を惹きつけて熱中させて飽きさせない、数多くの要素が備わっていることをお分かりいただけたと思います
現代のネットゲームは達成や上達の喜びだけではなく、周囲からの賞賛や所属の欲求を満たし、コミュニケーションを楽しむことが出来るというソーシャルな要素もあり、一昔前のゲームとは一線を画すゲームに進化しているのです。
つまり、一度やってみたらめちゃめちゃ面白くて知らず知らずのうちにハマってしまうのです

心理学者のマズローが人間の根源的欲求を5つのレベルに分類しています
- 生理的欲求
- 安全の欲求
- 愛と所属の欲求
- 承認欲求
- 自己実現の欲求
ゲームにログインするだけでチームのメンバーから受け入れられ歓迎され、必要とされる
そして活躍すると賞賛を受ける。
愛と所属の欲求は、他者から受け入れられたいという欲求です
承認欲求は集団から自分の価値を認められることを求める欲求です
ネットゲームでレベルアップしたり協力して強敵を倒し、自分の可能性を生かして役立てることで自己実現の欲求まで満たすことができます。

外の世界では、そう簡単にことは運びませんよね。だからこそ人を熱中させるパワーがあるのかもしれませんね。
インターネット/ゲームでプレイヤーが得ることの出来る3つの要素
現代のネットゲームはスリルと興奮に満ち溢れています
誰でも、何者にもなれます。
ヒーローにだって、ヒロインにだってなれます。望んで時間やお金を費やせばそれだけの対価をゲームが返してくれます。

ネットゲームからプレイヤーが得ている満足は3つあります
- 非日常な興奮や昂揚感を味わい、現実の嫌なことから逃避する
- 仲間達と気軽な会話を楽しみ、繋がりを感じて、仲間から認められる
- 技術やレベルを上げたり、戦果をあげることで、達成感や自己効力感を味わう
この3つは、不快なことを避けて楽しいことを求める短絡化の要素を持っていて
うまく適応できない現実からの逃避要素もあります。
また、依存本人がその行為に溺れるのは、その行為自体が心底楽しいわけではなく単純に現実生活において安全を脅かされていると感じてネット世界を逃避場所としている場合もあるということです。

ネットゲームの世界では社会的な関係が成立するので、戦友と助け合い認められる体験をすることで所属の欲求だけでなく、承認欲求も満たされるのじゃ。
まとめ

このようにインターネットゲームは、依存状態にあるプレイヤーの生理的欲求や安全の欲求から始まって、社会的欲求や自己実現の欲求まで満たしています。
ここで問題なのが、これらのネットゲームで得られる満足は幻の満足だということです。
そこで得られる安全感も社会的な満足も、自己実現も、現実世界の満足には繋がりません。
ネットゲームは当然ながら、外の現実世界へ羽ばたくように開発・設計されていません。
ほとんど全てのゲームは出口を作っておらず、特に現代のネットゲームの世界では人間の基本的欲求に強く訴求した構造になっていることはお分かりになられたかと思います。

インターネットゲームにハマることが、蟻地獄にハマることと同義にされる理由はこれなのですね

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